就職を目指すあなたへ。就労移行支援と就労継続支援の違いを知って最適な選択を!
「就職したいけど、自分に合った働き方がわからない」「就労移行支援や就労継続支援って聞いたことあるけど、実際どんなことをするの?」
そんな悩みをお持ちのあなたへ。この記事では、障がいのある方の就労を支援する「就労移行支援」と「就労継続支援」の違いをわかりやすく解説します。
「一般企業で働きたい!」という方も、「まずは自分のペースで仕事を始めたい」という方も、それぞれのサービス内容やメリット・デメリットを知ることで、自分にぴったりの働き方を見つけることができます。ぜひ最後まで読んで、最適な選択にお役立てください。
\相談は小田原の『就労移行支援事業所MEWS』へ/

執筆者
MEWS職員
MEWSは2023年12月8日に開所し、就労を希望する方一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、就職活動までサポートしています。
MEWSは2023年12月8日に開所し、就労を希望する方一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、就職活動までサポートしています。
就労支援の概要
就労支援の背景と目的
日本では、障がい者雇用促進法により、企業に対して障がい者の雇用が義務付けられています。
これは、障がいのある方が、それぞれの個性や能力を活かしながら、社会の一員として活躍できる環境を作るためです。
しかし、障がいの特性や程度は人それぞれであり、就職活動や職場への適応には困難が伴う場合も少なくありません。
就労支援は、このような障がいのある方の「働きたい」という気持ちを支え、就職の実現や働き続けることをサポートすることを目的としています。
就労支援を受けるメリット
就労支援を受けるメリットは、大きく分けて以下の3つが挙げられます。
専門的なサポートを受けられる
就職活動においては、履歴書の書き方や面接対策といった一般的なサポートに加え、障がいの特性に配慮した効果的な自己PRの方法や、働きやすい職場環境の選び方などをアドバイスしてもらえます。
職場においては、コミュニケーション方法の工夫や、業務の進め方に関する相談、職場環境の調整など、具体的な場面に合わせたきめ細やかなサポートを受けることができます。
自分に合った働き方を見つけられる
就労移行支援のように、一般企業への就職を目指すためのサポートだけでなく、就労継続支援A型のように、一般企業への就職を目指すためのステップアップとして、
あるいは、就労継続支援B型のように、自分のペースで無理なく働き続けられるようなサポートもあります。自分の状況や希望に合わせて、最適な働き方を選択することができます。
社会とのつながりを作れる
就労支援事業所では、同じように就労を目指す仲間と出会うことができます。
同じような悩みや不安を共有し、励まし合いながら、共に成長していくことができます。
また、就労支援員など、様々な専門家とのつながりもでき、就職後も安心して働き続けるための支えとなります。
就労移行支援とは何か?
就労移行支援の目的
就労移行支援は、一般企業への就職を希望する障がいのある方を対象に、就労に必要な知識やスキルを習得するための訓練、就職活動のサポート、就職後の定着支援などを総合的に提供し、一般企業への就職とその後の安定した就労を目指します。
対象となる方
事業所により異なりますが、原則としては、身体障がい、知的障がい、精神障がい、発達障がいなど、障がいの種類は問いません。
- 原則として65歳未満の方を対象
- 就労意欲があり、一般企業への就職を目指している方が対象
※詳細は最寄りの行政または相談支援機関にご相談ください。
提供される主なサービス
職業訓練
- ビジネスマナー
- 電話対応、来客対応、名刺交換、挨拶、服装、言葉遣いなど、社会人として必要なマナーを学びます。
- パソコン操作
- Word、Excelなどの基本的な操作から、データ入力、表計算、文書作成などの応用スキルまで、レベルに合わせた指導を受けられます。
- コミュニケーションスキル
- 自分の気持ちを伝える、相手の話を聞く、質問する、意見交換をするなど、円滑なコミュニケーションに必要なスキルを、ロールプレイングなどを通して実践的に学びます。
その他にも、簿記、Webデザイン、プログラミングなど、事業所によって様々な職業訓練プログラムが用意されています。
就職活動支援
- 求人情報の提供
- 障がい者雇用枠のある企業や、障がい者雇用に理解のある企業など、自分に合った求人情報を提供してもらえます。
- 応募書類の作成指導
- 履歴書や職務経歴書の書き方だけでなく、自己PRの仕方や志望動機のまとめ方など、効果的な書類作成の指導を受けることができます。
- 面接対策
- 面接での受け答えの練習や、模擬面接を通して、自信を持って面接に臨めるようサポートしてもらえます。
- 職場見学の同行
- 事前に職場環境や仕事内容を実際に確認することで、就職後のミスマッチを防ぐことができます。
職場実習
- 実際の職場で一定期間働くことで、仕事の流れや必要なスキルを体験を通して学ぶことができます。
- 実際に働くことで、自分の適性や興味、関心などを確認することができます。
- 就労に対する不安や疑問を解消し、就職への自信を高めることができます。
定着支援
- 就職後も、職場に定着できるよう、事業所スタッフが定期的に訪問したり、電話やメールで相談に応じたりするなど、継続的なサポートを提供します。
- 職場での悩みや不安、人間関係のトラブルなど、どんなことでも相談することができます。
就職先と連携を取りながら、職場環境の調整や、業務内容の変更など、働きやすい環境づくりをサポートします。
就労継続支援の概要と種類
就労継続支援は、一般企業への就職が難しい障がいのある方を対象に、働く場を提供し、知識や能力に応じて、就労に必要な訓練や支援を行うサービスです。
大きく分けて、A型とB型の2種類があります。
就労継続支援A型とは?
特徴と対象者
雇用契約を結び、最低賃金が保障されます。
一般企業への就職を目指すためのステップアップとして利用されることが多いです。
就労意欲があり、一定程度の作業能力がある方が対象となります。
雇用契約の有無
雇用契約を結ぶため、労働者としての権利と義務が発生します。
社会保険に加入することができ、安定した収入を得ることができます。
年次休暇、有給休暇なども付与されます。
就労継続支援B型とは?
特徴と対象者
雇用契約を結ばず、作業報酬が支払われます。
自分のペースで働くことができ、体調や能力に合わせて柔軟に対応してもらえます。
就労意欲はあるものの、体力面や精神面に不安があり、一般企業への就職が難しい方が対象となります。
利用できる作業内容の一例
- 農業
- 野菜の栽培、収穫、袋詰め、販売など、自然と触れ合いながら、身体を動かす作業ができます。
- 軽作業
- 商品の袋詰め、シール貼り、箱詰め、組み立てなど、比較的簡単な作業が中心です。
- 清掃
- オフィスビル、店舗、病院などの清掃を行います。
- データ入力
- アンケート入力、住所録作成、資料作成など、パソコンを使った作業を行います。
- 商品の袋詰め
- 菓子、雑貨、アクセサリーなど、様々な商品の袋詰めを行います。
- パン作り
- パンの生地作り、成形、焼成、販売など、一連の作業を経験できます。
就労移行支援と継続支援の具体的な違い
支援対象者の違い
就労移行支援 | 就労継続支援 |
---|---|
将来的に一般企業への就職を 目指している方が対象。 | 一般企業への就職が難しい方、 自分のペースで働きたい方が対象。 |
支援内容とプログラムの違い
就労移行支援 | 就労継続支援 |
---|---|
就職活動に向けた、 より実践的な職業訓練や職場実習が中心。 | 作業を通してのスキル向上、体調管理、 対人関係の構築などの支援が中心。 |
就労目標の違い
就労移行支援 | 就労継続支援 |
---|---|
一般企業への就職を目標とする。 | 就労を通し社会参加や生活リズムを整える。 |
自分に合った支援を選ぶためのステップ
自己評価とニーズの確認
自分の強みと弱み
何が得意なのか、何が苦手なのか、どんなことに興味や関心があるのか、どんな時に喜びや充実感を感じるのかなど、自分自身を客観的に見つめ直してみましょう。
体力面・精神面
どの程度の作業量なら無理なくこなせるのか、どのくらいの時間なら集中力が持続するのか、ストレスを感じやすい状況や、苦手な環境などを把握しておきましょう。
希望する働き方
どのような仕事に就きたいのか、どのような働き方がしたいのか、収入面はどのくらい必要なのかなど、具体的にイメージしてみましょう。
目標設定と将来のビジョン
短期的な目標
就労に向けて、まずはどんなスキルを身につけたいのか、どんな資格を取得したいのかなど、具体的な目標を立てましょう。
長期的な目標
将来的にどのような人生を送りたいのか、どのような自分になりたいのかをイメージすることで、目標達成へのモチベーションを高めることができます。
周囲のサポートを活用する
家族や友人
自分の気持ちを率直に話し、相談したり、アドバイスをもらったりすることで、心の支えになります。
学校の先生
進路相談や就職活動のサポートを受けることができます。
相談支援専門員
就労支援に関する専門的な知識や情報を持った相談員に、無料で相談することができます。
さらに、就労支援サービスの利用手続きや、事業所の紹介なども行っています。
支援事業所の選び方と注意点
事業所選びの基準
提供サービス内容
- 希望する職業訓練やスキルアッププログラムがあるか
- 就職活動のサポート体制は充実しているか
- 定着支援の内容は充実しているか
- 自分自身の障がいの特性に合った支援を提供しているか
- 強みを活かせるプログラムがあるか
などを確認しましょう。
事業所の雰囲気
- スタッフの対応は丁寧で、親身になって相談に乗ってくれるか
- 利用者はどのような様子で過ごしているか
- 設備や環境は清潔で、快適に過ごせるよう配慮されているか
などを実際に見て、自分に合っていると感じられるかを確認しましょう。
立地やアクセス
- 自宅から通いやすい場所にあるか
- 交通の便は良いか
なども考慮しましょう。
サービス内容の確認方法
ホームページ・SNS
事業所のホームページで、提供サービス内容や利用者の声などを確認することができます。スタッフ紹介やブログなども掲載されている場合があり、事業所の雰囲気を知る上で参考になります。
最近だと、インスタやXなどのSNSで情報発信している事業所も多いです。より身近に感じれることでしょう。
パンフレット
資料請求することで、より詳しい情報を得ることができます。
サービス内容や利用料金、スタッフ紹介などが記載されている場合が多いです。
見学・体験
実際に事業所に見学に行き、雰囲気やサービス内容を体感することができ、疑問点や不安な点を直接質問することができます。
一部の事業所では、体験利用を設けている場合もありますので事前に問い合わせをしておくとスムーズに対応してくれます。
見学時にチェックするポイント
スタッフの対応
- 丁寧な対応であるか
- 親身になって相談に乗ってくれるか
- 利用者一人ひとりと向き合っている姿勢が感じられるか
などを確認しましょう。
利用者の様子
- 明るく、いきいきと過ごしているか
- スタッフとコミュニケーションを取っているか
- 集中して作業に取り組んでいるか
などを観察してみましょう。
設備や環境
- 清潔で、快適に過ごせるよう配慮されているか
- 交通の便は良いか
- 作業スペースは十分に確保されているか
などを確認しましょう。
就職実績
- これまでの就職実績はどうか
- どのような企業に就職しているのか
- 就職後の定着率はどのくらいか
などを確認しましょう。
定着支援の内容
- 就職後も、定期的な面談や職場訪問など、継続的なサポートを提供しているか
- 職場でのトラブル発生時の対応はどうしているのか
などを確認しましょう。
支援が目指す未来とは
自立に向けたステップ
就労支援は、ただ単に就職をサポートするだけでなく、経済的な自立、精神的な自立、社会的な自立など、一人ひとりの状況に合わせて、自立した生活を送ることができるよう支援することを目指しています。
経済的な自立
就労を通して、安定した収入を得ることで、経済的に自立し、自分の力で生活できるようになることを目指します。
精神的な自立
仕事を通して、達成感や充実感を感じたり、自信をつけたりすることで、精神的に自立し、前向きに生きていけるようになることを目指します。
社会的な自立
職場の人間関係を通して、社会性を身につけることで、社会の一員として責任を果たし、周囲から認められる存在になることを目指します。
社会参加と活躍の場
就労を通して、社会とのつながりを感じ、自分の居場所を見つけ、生きがいを感じながら、活き活きと過ごせるよう支援することが大切です。
社会とのつながり
仕事を通して、様々な人と出会い、コミュニケーションを取ることで、社会とのつながりを感じることができます。
自分の居場所
自分らしく働くことができる場所を見つけることで、安心感や belonging(帰属意識)を感じることができます。
生きがい
仕事を通して、社会に貢献している実感を得ることで、生きがいを感じ、自分自身の存在価値を見出すことができます。
支援を受けることの価値
就労支援を受けることは、決して恥ずべきことではありません。むしろ、自分自身の可能性を広げ、より豊かな人生を送るための第一歩と言えるでしょう。
自分自身の可能性
就労支援を通して、自分自身の強みや可能性に気づくことができます。
豊かな人生
働く喜びや、人とのつながりを通して、より豊かで充実した人生を送ることができます。
新たな一歩
就労支援は、新しい自分に出会い、新たな一歩を踏み出すためのきっかけとなります。
よくある質問
支援の利用方法について
お住まいの市区町村の障害福祉課
- 就労支援に関する相談窓口を案内しています。
- 相談支援専門員による相談支援を受けることができます。
お近くの就労移行支援事業所や就労継続支援事業所
- 直接、事業所に問い合わせることもできます。
- 見学や体験利用を申し込むことができます。
就労支援の費用
サービス利用料
就労移行支援の利用料(費用)は、前年の世帯収入によって利用料が発生する場合がありますが、MEWSでは7割以上の方が自己負担なく就労移行支援を利用しています。※2024年度ご契約者さまデータ
就労移行支援の利用料(費用)が発生する場合、利用したサービス量(利用単価×利用回数)によって決まります。ただし、前年の世帯収入に応じてひと月あたりの負担上限月額が定められています。
交通費
お住いの行政さんにより対応が異なります。
詳細はお住いの障害福祉課までご相談ください。
支援利用後のフォローアップ
事業所によるフォローアップ
事業所によっては、就職後も定期的な面談や職場訪問など、継続的なサポートを提供している場合があります。
関係機関との連携
必要に応じて、ハローワーク、障害者職業センター、医療機関など、関係機関と連携を取りながら、継続的な支援を行います。
就労移行支援と就労継続支援の違いまとめ
就労移行支援と就労継続支援は、どちらも障がいのある方の就労を支援するサービスですが、その目的や内容、対象者は異なります。
ご自身の状況や希望に合ったサービスを選択することが大切です。
迷ったときは、一人で悩まずに、まずは専門機関に相談してみましょう。