コラム記事
心の傷「うつ病」を理解し、共に生きる社会へ
執筆者
MEWS職員
MEWSは2023年12月8日に開所し、就労を希望する方一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、就職活動までサポートしています。
MEWSは2023年12月8日に開所し、就労を希望する方一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、就職活動までサポートしています。
現代社会において、多くの人が抱える心の病の一つが「うつ病」です。誰にでも起こりうる身近な病気であるにもかかわらず、その苦しさや辛さは見えにくく、周囲の理解を得にくいという現状があります。
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うつ病とは?基本的な理解
まずは、うつ病についての基礎知識を深めていきましょう。
うつ病の定義と症状
うつ病は、気分障害の一つで、憂うつな気分や興味・喜びの喪失が長期間続く状態を指します。単なる気分の落ち込みとは異なり、日常生活に支障をきたすほどの強い精神的な苦痛や苦悩を伴います。 主な症状としては、
- ほとんど一日中続く憂うつな気分
- 興味や喜びの喪失
- 食欲の変化(増加または減少)
- 睡眠障害(不眠または過眠)
- 集中力や決断力の低下
- 疲労感や倦怠感
- 無価値感や罪悪感
- 死や自殺に関する思考
などが挙げられます。
うつの種類とその特徴
うつ病には、症状や経過、原因などによって、いくつかの種類に分けられます。主な種類としては、
- 大うつ病性障害
- 重度のうつ症状が2週間以上続く
- 持続性抑うつ障害(ディスチミア)
- 軽度のうつ症状が2年以上続く
- 季節性感情障害
- 特定の季節(特に秋から冬)にうつ症状が現れる
などがあります。それぞれの症状や特徴を理解することで、適切な治療やサポートに繋げることが重要です。
うつ病の一般的な原因
うつ病の原因は、単一ではなく、生物学的要因、心理社会的要因、環境要因など、様々な要因が複雑に絡み合って発症すると考えられています。
- 生物学的要因
- 脳内の神経伝達物質のバランスの乱れ、遺伝的要因
- 心理社会的要因
- ストレス、性格、トラウマ、対人関係の問題
- 環境要因
- 生活環境の変化、過労、睡眠不足、薬物の影響
うつ病の診断とチェック
うつ病は、早期発見、早期治療が重要です。「もしかしたら…」と感じたら、自己チェックや医療機関への相談を検討しましょう。
うつ病診断の方法
うつ病の診断は、問診や症状、経過などを総合的に判断して行われます。血液検査や画像検査など、身体的な検査でうつ病と診断されるわけではありません。
医師との面談では、以下の様な質問をされることがあります。
- どんな症状がありますか?
- いつから症状が現れましたか?
- これまでに似たような経験はありますか?
- 日常生活に支障は出ていますか?
自己チェックリストの活用
医療機関を受診する前に、うつ病のセルフチェックリストを活用するのも有効です。ただし、自己チェックはあくまでも目安であり、診断を確定するものではありません。
医師による診断の重要性
自己判断で「うつ病かもしれない」と決めつけず、必ず医療機関を受診し、専門医の診断を受けるようにしましょう。
うつ病の治療法
うつ病の治療は、症状や重症度、患者の状態に合わせて、薬物療法、精神療法、その他の治療法を組み合わせて行われます。
薬物療法と抗うつ薬の役割
薬物療法では、主に抗うつ薬が処方されます。抗うつ薬は、脳内の神経伝達物質のバランスを調整することで、うつ症状を改善する効果があります。
精神療法の効果と種類
精神療法は、患者とセラピストの対話を通して、うつ病の原因や症状に対処していく治療法です。代表的なものとして、認知行動療法、対人関係療法、精神力動療法などがあります。
治療の進め方と回復のプロセス
うつ病の治療は、焦らずに、医師やセラピストと相談しながら、自分に合った治療法を見つけていくことが大切です。回復には個人差があり、時間がかかる場合もあります。
うつ病の影響と症状
うつ病は、心の病と言われることもありますが、身体にも様々な影響を及ぼします。
日常生活への影響
うつ病になると、集中力や意欲が低下するため、仕事や学業、家事、育児など、日常生活に支障をきたすことがあります。
気分や意欲の低下
うつ病の大きな特徴として、気分の落ち込みや興味・喜びの喪失があります。何をする気力も起きず、趣味や好きなことにも無関心になってしまうことがあります。
身体的症状との関係
うつ病は、頭痛、肩こり、不眠、食欲不振、便秘、疲労感など、様々な身体的症状を伴うことがあります。
うつ病の予防と再発防止
うつ病は、再発しやすい病気でもあります。日頃から予防に取り組むとともに、再発を防ぐための対策も重要です。
健康的な生活習慣の重要性
規則正しい生活習慣は、心身の健康を保つ上で非常に大切です。十分な睡眠、バランスの取れた食事、適度な運動を心掛けましょう。
ストレス管理とサポート
ストレスは、うつ病の大きな要因の一つです。自分なりのストレス解消法を見つけたり、周囲に相談したりするなど、ストレスをため込まないようにしましょう
再発を防ぐための具体的な方法
うつ病を経験した後は、再発予防のために、医師と相談しながら、服薬や通院を継続することが大切です。
うつ病を持つ人がとる行動
うつ病と診断された場合、どのように過ごせば良いのでしょうか。
うつの人にやってはいけないこと
「頑張れ」「気合が足りない」など、励ましのつもりであっても、患者を追い詰めてしまう可能性があります。また、安易にアドバイスをすることも控えましょう。
家族ができる支援とは
家族ができることは、患者を責めたり、プレッシャーをかけたりせず、寄り添い、見守ることです。治療の継続を支え、焦らず回復を待つことが大切です。
本人とのコミュニケーションの取り方
否定的な言葉ではなく、「つらいね」「ゆっくり休んでね」など、共感の気持ちを伝えることが大切です。
うつ病にまつわる知識
うつ病は、誤解されやすい病気でもあります。正しい知識を持つことが重要です。
うつ病についての誤解と事実
うつ病は、「甘え」や「性格の問題」ではありません。脳の機能障害によって引き起こされる病気であり、適切な治療が必要です。
メンタルヘルスを理解するための知識
心の健康を保つことは、身体の健康と同様に重要です。ストレスを軽減し、心身のバランスを整えるように心がけましょう。
社会での理解と共生の重要性
うつ病は、誰にでも起こりうる病気です。偏見や差別をなくし、うつ病の人々が生きやすい社会を目指していく必要があります。
うつ病の影響を軽減する生活の工夫
日常生活の中で、うつ病の影響を軽減するための工夫を紹介していきます。
日常生活でできる工夫
- 規則正しい生活を心がける
- 軽い運動を取り入れる
- 趣味や楽しい時間を過ごす
- 自分と向き合う時間を作る
仕事環境での配慮
- 業務量の調整や休暇の取得
- 相談しやすい環境づくり
- 柔軟な働き方の導入
リラックス法や趣味の重要性
リラックス法や趣味は、ストレスを軽減し、心身の安定に繋がります。ヨガ、瞑想、音楽鑑賞、読書など、自分に合った方法を見つけましょう。
うつ病のまとめ
うつ病は、早期発見、早期治療により、回復が期待できる病気です。「もしかしたら…」と感じたら、一人で悩まず、医療機関を受診しましょう。また、周囲の人々は、うつ病に対する正しい知識を持ち、温かく見守る姿勢が大切です。
お仕事の悩みはぜひ就労移行支援事業所MEWSにご相談ください!