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大人の発達障害とは?特徴(症状)や強み、診断や周囲の接し方を紹介

更新日 2024/12/26
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MEWSは2023年12月8日に開所し、就労を希望する方一人ひとりに合わせたカリキュラムを作成し、就職活動までサポートしています。

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仕事で「単純なミスが多い」、「頼まれていた仕事や約束を忘れる」、「人間関係があまり上手くいかない」このようなお悩みありませんか?

気をつけているのに繰り返してしまう場合、発達障害の特性が関係しているかもしれません。発達障害は子供のうちに見つかるものと思われがちですが、大人になってから気づくケースは珍しくないのです。

本記事では大人の発達障害について、特徴(特性)や強み、診断や接し方について簡単に解説しています。

大人の発達障害とは?

発達障害

発達障害とは生まれつきの脳機能の発達の偏りや、成長過程でその人が過ごす環境によって起こる障害です。また、発達障害は外見で判断が難しく、その症状や抱える問題は十人十色です。

そして大人の発達障害とは、大人になり発達障害であると診断された人のことを指します。

一般的には、15歳ごろまでに特性があらわれますが、あらわれ方や程度は人によって異なるため子供の頃は気づかず、社会生活の中で気づくという事もあります。

大人の発達障害ごとの特徴を紹介

発達障害の種類

大人の発達障害で起こる問題はその特性と環境から生じますが、先述した通りその特性も様々であり発達障害の種類によって異なります。

発達障害を持つ人はコミュニケーション(対人関係)でつまずくことが多いですが、独自の強みや才能を持っていることも多いです。

次に大人の発達障害の種類ごとに特徴や社会生活でつまずきやすい例、強みを紹介します。

大人のADHD(注意欠如多動症)

ADHDは注意欠如多動症とも呼ばれており、注意欠如と多動性・衝動性の両方がある場合にどちらか一方が著しく現れる場合があります。

ADHDの特徴、強み、つまずきやすい例

ADHD(注意欠如多動症)の特徴

大人のADHD(注意欠如多動症)は次のような特徴があります。

  • 注意力の欠如
    • 集中力を維持するのが難しく、詳細を見落とす事が多い。
  • 多動性
    • 落ち着きがなく、手足を動かす事が多い。
  • 衝動性
    • 考える前に行動する、他人の話を遮る事がある。
  • 気分の変動
    • 情緒的な不安定さやストレスを感じやすい、感情のコントロールが難しい。

社会生活において、つまずきやすい例

特徴で紹介した注意欠如や衝動性から、仕事の場面では次のように、つまずいてしまう事があります。

  • 集中ができず、ケアレスミスが多い
  • 整理整頓が苦手で、重要なモノを紛失する
  • 感情的になりやすく衝動的な特性から、職場での人間関係が険悪になる
  • 忘れ物や落とし物、遅刻が多い
  • 人の話を遮ってしまう

ADHD(注意欠如多動症)の強み

次の自分にある強みを活かし、社会生活・仕事に繋げる事ができれば、今まで以上に自分の可能性を広げる事ができます。

  • 高い集中力
    • 特定のことに対して「過集中」と呼ばれる高い集中力があり、短時間で多くの成果を上げる事ができると言われています。
  • 好奇心が強い
    • 多くの分野に興味を持つ傾向があり、幅広い知識やスキルを身につける機会となり異なる分野でのイノベーションを生み出す基となります。
  • 行動力や決断力
    • 衝動性から新しい挑戦や機会に積極的な傾向があり、リスクを取ることもでき競争の激しい業界では、大きなアドバンテージになります。

大人のASD(自閉スペクトラム症)

大人のASD(自閉スペクトラム症)は幼少期から特性があらわれることが多いとされています。また、知的障害(知的発達症)を伴うこともあります。

ASDの特徴、強み、つまずきやすい例

ASD(自閉スペクトラム症)の特徴

大人のASD(自閉スペクトラム症)は次のような特徴があります。

  • 特異な興味・専門性
    • 特定の分野に対する強い興味を持っていたり、こだわりが強い場合があります。
  • 社会的コミュニケーション
    • 会話の流れを把握したり、非言語的なサイン(表情や身振りなど)を読み取るのが苦手です。
  • 感覚過敏
    • 音や匂いなど刺激に対する過敏な感覚を持ち合わせていることがあります。

社会生活において、つまずきやすい例

先述した「社会的コミュニケーションが苦手」というのは「想像力の乏しさ」の特性が影響する場合もあり、それが次のような社会生活でつまずきやすい一つの要因なのかもしれません。

  • あいまいな指示への理解の難しさや冗談の通じずらさがあることから、会話が噛み合わない。
  • 興味のある分野の話をすると夢中になってしまうことがあり、一方的なコミュニケーションをとってしまう。
  • 面接が苦手であったり、深い関係を築くのに時間がかかりやすい。

ASD(自閉スペクトラム症)の強み

次に紹介する自分に当てはまるASD(自閉スペクトラム症)の強みを認識して、意識することで自分に自信を持つことができるはずです。

  • 専門知識の深さ
    • 特定の分野において強い興味を持ちやすい分、その分野では非常に深い知識がある場合があり、それを仕事に繋げることで強みになります。
  • 注意力の高さ
    • 細部に気を配ることが得意で、繰り返しの作業や分析において高いパフォーマンスを発揮することがあります。
  • 真面目さ・誠実さ
    • 一つのことを集中して行うことができルールを守る真面目さや、行動に裏表がない誠実さがあります。

大人のLD・SLD(学習障害)

LD・SLD(学習障害)は知的発達の遅れや身体的機能に大きな障害はなく、脳の中枢神経系の機能障害であると考えられています。

LDの特徴、強み、つまずきやすい例

LD・SLD(学習障害)の特徴

大人のLD・SLD(学習障害)の特徴や症状は次の3種類に分かれています。

  • 読字障害
    • 文字や文章の意味を理解することが難しく、概要を掴めず読み間違えやすい。
  • 書字障害
    • 考えた内容を書いて表現することが難しく、文章を書くときに助詞などを上手く使えない。
  • 算数障害
    • 計算や推論をすることが難しく、「多少」などの抽象的な数の概念がわからない。

社会生活において、つまずきやすい例

特徴で紹介した「読字障害」や「算数障害」などから、仕事の場面では次のように、つまずいてしまう事があります。

  • 会議の議事録や上司の指示をメモが上手く取れない。
  • 推論が苦手なことからマニュアルなどの指示書を読み解くことが苦手。
  • 計算が苦手でお釣りの計算が難しく時計が読めないこともある。

大人のLD・SLD(学習障害)の強み

次に紹介する自分にある大人のLD・SLD(学習障害)の強みを認識し、意識することで自分の成長に繋げられたり、自分の可能性を広げることが出来ます。

  • 視空間把握
    • 学習障害を持つ人は、文字を読むときに「形の認識」、つまり「視空間把握能力」を使っているという報告があります。ただし、読む力には影響しません。
  • 情緒的知能
    • 自分自身や相手の気持ちを理解し、共感する能力が高いため、良好な対人関係を築きやすいです。

大人の発達障害のグレーゾーンとは?

大人の発達障害のグレーゾーンとは、発達障害の診断基準には満たないが、いくつかの特性や症状を持つ人のことです。

発達障害の症状には程度があり、その程度が診断の基準に満ちていると判断された場合に発達障害という確定診断が出ます。しかし、基準に満たないと判断された場合は確定診断が出ません。

そして先述した通り、いくつか発達障害の特性はあるが診断基準に満たない状態の人を「発達障害『グレーゾーン』」と言います。

発達障害グレーゾーンの人は障害者手帳を取得できる?

発達障害グレーソーンの人は基本的に障害者手帳を取得できません。 理由として、発達障害の確定診断が出されていれば取得できますが、グレーゾーンは確定診断が出ていない状態のことであるためです。

しかし、次のように取得するケースもあります。

  • 発達障害以外での障害を診断される。
  • 発達障害グレーゾーンでの困りごとによる鬱や適応障害などの「二次障害」で診断される。

※二次障害とは、発達障害などの障害を持つ人が、その特性や困りごとにより心理的なストレスを負い、精神疾患や行動上の問題を引き起こすこと。

発達障害の検査・診断について

主治医

発達障害の正確な診断は、自分は発達障害を持つのかを知るためには欠かせません。

また、診断結果をもとに適切な福祉を受けられたり、職場で特別な配慮が受けられる場合やご家族や友人から今以上のサポートを受けられる可能性があります。

次に検査方法を軽く説明します。

大人の発達障害の検査方法

大人の発達障害の検査方法は様々で、主に次のようなものがあり、それを専門医が総合的に判断します。

また、診断は発達障害であるかだけでなく、他に精神障害などの症状(二次障害)がないかを確認も含みます。

  • 面接
    • 発達歴や現在の生活状況など、日常的な困難について聞かれます。また、オープンエンドクエスチョンが多く、患者に自由な表現を促すことで詳細な情報を得ます。
  • 心理検査
    • 知能検査、適応能力検査があり、発達障害の特性をより明確にすることができます。

※オープンエンドクエスチョンとは、回答に制約を設けないタイプの質問のこと。 例えば、「○○○についてどう思いますか?」のように自由に答えられる質問です。

大人の発達障害の方との好ましい接し方

接し方

今後障害者の雇用が進むことで、大人の発達障害を持つ方と共に働く機会が増えると考えられます。

そのような機会が来たときに、どのように接すればよいのでしょうか。
「普段の接し方」・「ミスを指摘する時の接し方」に分けて説明します。

普段の接し方

普段コミュニケーションをとる時の好ましい接し方を紹介します。

  • 伝えたい事は明確に、遠回しに言わない。
  • 急な変更や予定変更があった際はなるべく早く伝える。
  • 説明する時はなるべく図や文字などで視覚的に伝える。

ミスを指摘する時の接し方

大人の発達障害を持つ職場の部下・同僚・上司へミスを指摘する(教える)時の好ましい接し方を紹介します。

  • 本人の気持ちを否定せずに、メリットや目的の意味を伝える。
  • 本人の苦手なことではなく、得意なことに目を向ける。
  • 肯定語で伝える。

大人の発達障害に悩んでいる方へ

悩んでいる女性

発達障害の特性により、職場(仕事)で様々な問題を抱える方へ。

一人で悩まずに、まずは地域の相談窓口や精神科・心療内科や心療内科、障害福祉サービスにご相談ください。

また、障害福祉サービスの中では社会生活に向けた練習ができる「就労移行支援」がおすすめです。次に就労移行支援について説明します。

就労移行支援とは?

就労移行支援とは、一般企業への就職を希望する障害のある18歳以上65歳未満の方を対象とする障害福祉サービスです。

次にどんなサービスを受けられるのか具体的に説明します。

何ができる場所?

就労移行支援では、一般就労に必要な知識やスキルを習得し、就職を実現するため次のようなサポートをします。

  • 就労に向けたトレーニング
    • 就労に必要なスキルやマナーを身につけるため、ロープレなどを行います。
  • 職場見学・実習
    • 実際の職場に訪れ仕事の流れや雰囲気を把握し、実際に業務を体験することもできます。
  • 就職活動サポート
    • 書類作成のサポートから、面接対策、障害者紅葉を含む求人の紹介をします。
  • 職場定着支援
    • 就職後も安定して働けるように、勤務開始後にあるあるな問題へのアドバイスなど、必要に応じて支援を継続します。

就労移行支援とは

就労移行支援事業所『MEWS』

就労移行支援所MEWSのスタッフ

MEWSは小田原駅から徒歩5分の位置に構える就労移行支援事業所です。

障害を持つ方へ就職率86%の実績を誇る「Kaien」のプログラムで、ひとりひとり個別のカリキュラムを作成しさまざまな訓練を行います。

また、MEWSならではの紹介(求人)や地元小田原市周辺の企業への就活術をフル活用してあなたの望みに全力で向き合います。

大人の発達障害のまとめ

意見をまとめる女性

大人になり、社会生活の中で「頼まれていた仕事や約束を忘れる」、「人間関係があまり上手くいかない」のようなことを繰り返している場合、発達障害の特性が関係しているかもしれません。

また、症状それぞれに特性があり、大人の発達障害を持つ方と良い関係を築くには接し方を意識することが大事です。

仕事のことで悩んでいる方一人で悩まずに、専門の相談窓口や医療機関へ相談してみましょう。

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